合同会社設立後の手続き
税務署などへの届出
会社が成立したら、次は各行政機関への届出をしなければなりません。税務署、市町村、労働基準監督署、公共職業安定所、社会保険事務所などです。
- 税務署への届出
法人設立届出書、青色申告の承認申請書、棚卸資産の評価方法の届出書、原価償却資産の評価方法届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書など - 県及び市町村への届出
県税事務所及び市町村に対し、法人設立届出書 - その他の届出
労働保険関係、社会保険関係の届出が必要な場合があります
会社成立後の各種届出も、当事務所でお手伝いしております。お気軽にご相談下さい。
許認可が必要な業種
業種により、許認可を必要とするものがあります。下記は一例ですが、監督官庁から許認可を受けなければならない業種については、会社成立後許認可取得手続きに入ります。
許認可取得手続きは会社成立後に行うことになりますが、設立前から事業目的、資本金、役員や営業所の所在地など、許認可取得を前提として会社を設立する必要があります。
当事務所では、各種許認可の取得代行もお手伝いしております。許認可業種を営まれる予定の方もお気軽にお問合せ下さい。
| 業種 | 必要な許認可 | 窓口 |
|---|---|---|
| 建設業 | 建設業許可 | 都道府県 |
| 不動産業 | 宅地建物取引業免許 | 都道府県 |
| 中古車販売 リサイクルショップ 古本屋・古着屋など |
古物商許可 | 警察署 |
| 人材派遣業 | 労働者派遣事業許可 | 都道府県労働局 |
| 職業紹介業 | 有料職業紹介業許可 | 都道府県労働局 |
| 飲食店・喫茶店 食品の製造、販売 |
食品営業許可 | 保健所 |
| バー、スナック パチンコ、マージャン店等 |
風俗営業許可 | 警察署 |
| 酒類の販売 | 酒類販売免許 | 税務署 |
| 理容店・美容院 | 理・美容院開設届出 | 保健所 |
| クリーニング店 | クリーニング所開設届出 | 保健所 |
| 薬局 | 薬局の開設許可 | 保健所 |
| 医薬品の販売 | 医薬品販売業許可 | 保健所 |
| ガソリンスタンド | 揮発油販売業登録 | 経済産業局 |
| 旅行業・旅行代理店 | 旅行業登録 | 運輸局/都道府県 |
| 運送業 | 貨物自動車運送事業許可 | 運輸局 |
| 貸倉庫 | 倉庫業登録 | 運輸局 |
| 産業廃棄物処理業 | 産業廃棄物処理業許可 | 都道府県 |
| 不動産投資顧問業 信託受益権販売業等 |
第二種金融商品取引業登録 | 財務局 |
合同会社設立の手順
合同会社設立の大まかな流れを確認します。
1.基本事項の決定
商号、会社の本店所在地、営業年度、資本金額などの基本的な事項を決定します。
許認可が必要な業種を営もうとする場合は、この段階で許認可要件などについて調査しておきましょう。
詳しくは「基本事項の決め方」をご覧下さい。
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2.定款の作成
合同会社は組織の設計や利益配分など、会社内部の自由度が高いのが特徴です。
そのため定款作成は、合同会社設立の段階ではとても重要な作業になります。定款には、必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」が定められていますので、これらを忘れずに記載するようにしてください。
詳しくは「合同会社の定款を作る」をご覧下さい。
絶対的記載事項(合同会社)
- 目的
- 商号
- 本店所在地
- 社員の氏名又は名称及び住所(法人が役員になることもできます)
- 社員の全員が有限責任社員である旨
- 社員の出資の目的及びその価値又は評価の基準
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3.出資金の払込み
金融機関で出資金の払い込みをします。合同会社の有限責任社員は出資は金銭等に限られているため、信用・労務での出資を行うことは出来ません。
代表者個人名義の口座を作り、各社員が払込みます。
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4.設立登記申請
設立登記申請を本店所在地を管轄する法務局に提出して、登記申請をします。
管轄の法務局こちらからご確認下さい→法務局-管轄のご案内
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5.会社成立
法務局の手続きが終われば、晴れて会社成立です。登記簿謄本、印鑑証明書など、必要部数を取っておくといいでしょう。
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6.設立後の各種届出
社会保険、税務関係、市町村等への届出を行います。詳しくは「合同会社設立後の手続き」をご覧下さい。
設立費用での比較
合同会社と株式会社の設立費用を比較してみます。
費用の面からも、合同会社は株式会社に比べて、スモールビジネスや第二起業に適していることが分かります。
設立費用比較表
| 資本金 | 登録免許税 | 定款認証費用 | 定款印紙代 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 株式会社 | 1円から | 15万円 | 5万円 | 4万円 | 24万円 |
| 合同会社 | 1円から | 6万円 | なし | 4万円 | 10万円 |
- 上記のほか株式会社、合同会社共に印鑑作成費用、登記事項証明書取得費用などが別途かかります。
運用コストも検討してみる
設立にかかる費用は、確かに合同会社の方が安く上がります。ただし、創業後の運用の面では、これまでのスタンダードだった株式会社の各種ひな型書式が使えない、また身近に専門家がいなければ、ご自分で運用を勉強する必要がある等、トータルの運用コストということで言えば、安易に設立費用だけで比較することは出来ません。
当事務所では、設立後の各種手続きなどサポート体制も整えておりますので、「作ったはいいけど運用が大変だ!」というお客様にもしっかり対応させていただきます。
株式会社と徹底比較
新しい会社法の施行により、現在では昔と比べて株式会社は格段に作りやすくなりました。最低資本金や役員の人数などの規制がなくなったためです。
このように株式会社が作りやすくなった今、合同会社とどちらを選択すればいいのでしょう。
合同会社と株式会社の比較表を掲載しますので、それぞれの会社形態と特徴を確認してみてください。
| 株式会社 | 合同会社(LLC) | |
|---|---|---|
| 最低資本金額 | 1円 | 1円 |
| 出資者責任範囲 | 出資の金額が限度 | 出資の金額が限度 |
| 出資分の譲渡 | 原則として自由 | 社員間は自由 |
| 利益の分配 | 出資比率による | 自由に決められる |
| 譲渡の制限 | 譲渡制限規定を設ける場合が多い | 社員総会の承認事項とする |
| 役員 | 取締役 1名以上、監査役は任意 | 取締役、監査役不要 |
| 役員の任期 | 最長10年 | 無期限(旧有限会社と同じ) |
| 会社の代表者 | 代表取締役 | 業務執行役員 (代表社員を選任できる) |
| 信用度 | 一般的なイメージ | 東北地方ではまだ認知度が低い |
| 最高決定機関 | 株主総会 | 全社員の同意 |
自分の希望するビジネスの仕方
合同会社と株式会社には、会社形態や特徴で以上のような違いがあります。実際に取り組む業務により、向き不向きがあるでしょう。
例えば、大きく出資を募ってコストをかけたビジネスを展開したいと考えている場合には、株式会社が向いているでしょう。本来株式会社とは、会社の所有(出資)と経営を分離して、お金を出す人は出すだけ、経営自体はプロの経営者に任せる、というスタイルを想定して作られている制度だからです。
現在は最低資本金の撤廃などにより、所有(出資)と経営が一致している小規模の株式会社もたくさん出来ています。
逆に、ソフト開発のノウハウはある、ホームページの作成が出来る、デザインが得意である等、知識やノウハウはあるけどまとまった資金を注入することが難しい人が、資金を出す人と同じように利益を受けることが出来る制度が合同会社です。
また、株式会社の議決権は、出資比率に依ります。つまり、たくさんお金を出した人が大きな声を出せるということで、会社の経営方針は大口出資者の思い通りになりやすい形態です。
合同会社の場合、重要事項の議決は多数決ではなく、社員全員の一致が原則になっています。知識やノウハウを提供している小口出資者も、主体的に経営に参加することが出来る法人形態なのです。
どちらの法人が適しているか
結局は、どちらの法人形態を選べば良いでしょう。 大きくお金をかけてハイリターンのビジネスを展開する場合には株式会社、自営業やSOHO、社員同士の繋がりを重要視したビジネスを法人化する場合には合同会社、という選び方が分かりやすいかと思います。
また、合同会社は設立後、株式会社に組織変更することも出来ますので、初めは小さい会社を立ち上げ、事業が軌道に乗ってきてから株式会社にする、という選択もできます。
合同会社とは
合同会社とは、平成2006年5月に施行された会社法で新設された比較的新しい会社形態です。欧米ではLLC(Limited Liability Company)と呼ばれ、株式会社のように一般的に利用されてきた会社形態です。
海外のLLCと日本の合同会社は厳密には同じものではなく、「日本版LLC」と呼ばれることもあります。海外版LLCと日本版合同会社は、「パススルー減税」等の面で比較されますが、ここでは詳しく触れません。
合同会社の特徴は主に3点あると言われています。この中で一番のポイントは、(2)のうちの「自分達のルールで会社運営ができる上に有限責任である」という点です。
(1)内部自治
これまでのスタンダードだった株式会社は、法令によって株主総会、取締役会、監査役の設置など機関設計が細かく決められていました。現在の株式会社制度も、これまでよりは緩やかになったと言っても、構成は比較的厳しいといえるでしょう。
合同会社は、法律によらず出資者の合意によって、自分達で自由に社内のルールを作ることが出来ます。利益配当の面でも、株式会社は多く出資した人が多くの配当を受ける、という決まりになっていますが、合同会社では、出資者の合意で配当比率を決めることができます。
つまり、出資したお金は少ないけどノウハウなどの貢献度が大きいという人に対して、配当比率を増やすこともできるのです。
このように、構成する人の要素を重視した会社形態である合同会社は、株式会社の「物的会社」に対して「人的会社」という呼び方をされます。
(2)有限責任
従来の合名会社、合資会社、民法上の組合など、人的要素の強い組織では、出資の金額に関わらず発生した損害の責任を負うことになっていました。これを無限責任といいます。
合同会社は、出資者は出資の範囲内だけで損害の責任と負うことになっています。これを有限責任といいます。
つまり、これまでの人的要素の強い組織(人的会社)では、発生した損害に対してどこまでも責任を負わなければならないことになっており、このために合名会社、合資会社などはあまり利用されなくなっていました。
(1)で見たとおり、合同会社は人的会社でありながら、損害は出資の範囲内に限られるので、自分達のルールで会社運営ができる上に有限責任である、という言わば「良いとこ取り」の制度と言えます。
(3)共同事業性
従来の株式会社では、原則的に所有と経営が分離していました。つまり、資本家がお金を出し、経営者が利益を上げるという形が本来の株式会社の姿として作られた制度だったのです(実際の中小企業では、お金を出すのも経営をするのも同じ人、という場合が多いのが現状です)。
合同会社は原則的に、出資者全員が事業経営に参加することになっています。会社の所有と経営が一致しているのが原則です。但し、定款で出資のみを行う社員を決めることもでき、この場合は業務執行社員という一部の社員が業務を行うことになります。
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